親の介護が始まり、「教員を続けるのはもう無理かもしれない」「退職したほうがいいのでは」と悩んでいませんか。
でも、退職はこれからの収入や働き方、人生にも関わる大きな決断です。介護休暇・介護休業などの制度や介護サービスを利用することで、仕事を続けられる可能性もあります。
この記事では、親の介護をきっかけに退職を考えている教員の方に向けて、退職を決める前に考えておきたい5つのことを、私自身の介護経験も交えながら紹介します。
「辞める・辞めない」を急いで決めるのではなく、自分と家族にとって無理なく続けられる方法を一緒に考えていきましょう。
はじめに
「親の介護が必要になった。でも、このまま教員を続けられるだろうか……。」
そんな不安を抱えながら、毎日学校へ向かっている先生もいるのではないでしょうか。
教員という仕事は、授業だけではありません。
教材研究、学級経営、保護者対応、校務分掌、行事の準備など、多くの責任があります。
そこへ親の介護が重なると、心にも体にも大きな負担がかかります。
私自身も元小学校教員として働きながら親の介護を経験し、「仕事を辞めるしかないのでは」と何度も悩みました。
しかし今振り返ると、退職を決断する前に知っておきたかった制度や相談先、そして働き方の選択肢がたくさんありました。
この記事では、私自身の経験と、厚生労働省などの公的機関の情報をもとに、教員が親の介護で退職を考えたときに確認してほしい5つのポイントをお伝えします。
焦って退職を決める前に、ぜひ最後まで読んでみてください。
こんな方におすすめです
- 親の介護が始まり、仕事との両立に悩んでいる教員
- 退職を考えているが決断できない
- 利用できる制度を知りたい
- 教員を辞めた後の働き方も知りたい
①介護休暇・介護休業制度を確認する
介護が始まった頃の私は、
「学校を休んだら迷惑をかけてしまう」
その思いばかりが頭をよぎり、制度を調べる余裕さえありませんでした。
今振り返ると、「もっと早く相談していれば」と思います。
厚生労働省では、仕事と介護を両立するための制度として、
- 介護休暇
- 介護休業
- 所定外労働の制限
- 時間外労働の制限
- 深夜業の制限
- 短時間勤務制度
などを設けています。
介護休暇は、通院の付き添いや介護サービスの手続きなど、一時的な介護に利用できます。
また、介護休業は「介護のために仕事を辞める制度」ではなく、「介護と仕事を両立する体制を整えるための期間」とされています。
仕事と育児/仕事と介護の両立支援ガイド(厚生労働省)
🔗https://www.mhlw.go.jp/content/000490099.pdf
「教員の介護休制度をわかりやすく解説|仕事を辞める前に知っておきたい制度と活用法」
教員の介護休暇制度をわかりやすく解説|仕事を辞める前に知っておきたい制度と活用法教員が利用できる介護休暇・介護休業の基本、取得手続き、給与や手当の確認ポイント、仕事と介護を両立するコツをわかりやすく解説。退職前に知っておきたい相談先や初動チェックリスト、公立・私立の違いも紹介します。制度の活用法までまとめました。介護離
公立学校では制度の運用が自治体ごとに異なるため、勤務先や教育委員会に確認しましょう。
よくある質問
Q.教員でも介護休暇は取得できますか?
はい。
公立学校の教員も、勤務先の条例や規則に基づいて介護休暇や介護休業を利用できる場合があります。
制度の内容は自治体によって異なるため、管理職や教育委員会へ早めに相談することをおすすめします。
②介護は一人で抱え込まない
私は長女だったこともあり、
「私がやらなければ」
と思っていました。
しかし、一人で頑張ろうとすればするほど、仕事にも介護にも余裕がなくなってしまいました。
介護は長く続くこともあります。
だからこそ、一人だけで抱え込まないことが大切です。
厚生労働省でも、介護休業期間は一人で介護を続ける期間ではなく、介護サービスや家族の協力を得ながら体制を整える期間としています。
例えば、
- ケアマネジャーへ相談する
- 地域包括支援センターを利用する
- デイサービスを利用する
- 訪問介護を利用する
- 家族で役割分担を話し合う
こうした方法を組み合わせることで、介護の負担を軽減できる場合があります。
よくある質問
Q.家族が協力してくれない場合はどうすればいいですか?
家族だけで解決しようとせず、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談しましょう。
第三者が入ることで、役割分担について話し合いやすくなることもあります。

③退職を決断する前に、お金について整理しておく
介護と仕事の両立が難しくなると、「もう退職するしかない」と考えてしまうことがあります。
しかし、退職は人生の大きな転機です。
感情だけで決断するのではなく、一度立ち止まって「お金」について整理してみましょう。
私自身も、介護のことだけで頭がいっぱいになり、退職後の生活費まで考える余裕はありませんでした。
ところが、実際に退職を意識し始めると、
「毎月の生活費はどれくらい必要なのだろう?」
「退職金だけで生活できるのだろうか?」
「再就職まで収入がなくなったらどうしよう……。」
という新たな不安が次々と出てきました。
介護による不安と、お金の不安が重なると、冷静な判断が難しくなります。
だからこそ、退職前に家計を整理しておくことが大切です。
退職前に確認しておきたいこと
□ 毎月の生活費はいくらか
□ 退職金はどのくらい受け取れるのか
□ 貯蓄で何か月生活できるか
□ 住宅ローンや教育費などの固定費
□ 配偶者の収入
□ 再就職までの見通し
紙に書き出してみるだけでも、「思ったより何とかなる」「もう少し準備が必要だ」と現状を把握できます。
漠然とした不安を、具体的な数字に置き換えることが、後悔しない判断につながります。
また、厚生労働省では、一定の条件を満たした場合に介護休業給付を利用できる制度があります。
利用できる制度を事前に確認しておくことも、安心につながります。
👉教員退職金計算ツール(小中学校・高校・特別支援・大学)※概算を出してくれます
🔗 https://keisan-navi.jp/rodo/taishokukin/koumuin/kyoin/
👉介護休業手当金について(公立学校共済組合HP)
介護休業手当金:公立学校共済組合
④退職だけが答えではない
介護が始まった頃の私は、
「続ける」
「辞める」
その二択しか考えられませんでした。
しかし今振り返ると、それ以外の選択肢もあったと思います。
例えば、
- 時短勤務を相談する
- 担任以外の働き方を相談する
- 一時的に休職する
- 異動を希望する
そして、もし退職という選択をしたとしても、教員経験を生かせる仕事はたくさんあります。
私は退職後、
「教員として働くことしかできない」
と思っていました。
でも実際には違いました。
教員として培った
- 相手に分かりやすく伝える力
- 計画を立てる力
- 人を育てる力
- パソコンスキル
- 保護者とのコミュニケーション力
これらは、多くの仕事で必要とされています。
教員経験を生かして、学校の外でどんな働き方ができるのかについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
私自身も現在、ブログ運営やAIの活用を学びながら、新しい働き方に挑戦しています。
最初は不安でしたが、「教員経験は学校の外でも役立つ」と実感しています。
介護をきっかけに退職したとしても、それは人生の終わりではありません。
新しいスタートになることもあります。
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「児童発達支援で働くという選択肢」
よくある質問
Q.教員を辞めても教育の仕事はありますか?
もちろんあります。
例えば、
- 家庭教師
- 児童発達支援
- 放課後等デイサービス
- 教育関連企業
- オンライン講師
など、教員経験を生かせる仕事はたくさんあります。
また、ブログやWebライター、AIを活用した在宅ワークなど、新しい働き方を選ぶ人も増えています。
ここまで読んで、「退職だけが答えではない」と感じた方もいるかもしれません。
介護は長期戦になることもあります。
だからこそ、目の前の状況だけで判断せず、制度やお金、そしてこれからの働き方まで含めて考えることが大切です。
私自身も、「もっと早く知っていれば」と思うことがたくさんありました。
この記事が、あなたの選択肢を広げるきっかけになればうれしいです。
例えば、
⑤退職を決める前に、一人で悩まず相談する
介護と仕事の両立に悩み始めると、
「もう退職するしかない。」
そんなふうに思い込んでしまうことがあります。
私自身もそうでした。
「学校に迷惑をかけてはいけない。」
「家族にも心配をかけたくない。」
そんな気持ちから、一人で悩みを抱え込んでいました。
しかし今振り返ると、一番後悔しているのは、
「もっと早く相談すればよかった。」
ということです。
介護は、一人で抱え込むものではありません。
学校にも介護の専門家にも相談できる場所があります。
- 校長先生・教頭先生
- 教育委員会
- 人事担当
- 地域包括支援センター
- ケアマネジャー
- 社会福祉協議会
などです。
相談することで、
「こんな制度が使えますよ。」
「このサービスを利用してみませんか。」
と、新しい選択肢を教えてもらえることがあります。
退職はいつでもできます。
でも、一度退職すると、元の働き方に戻るのは簡単ではありません。
だからこそ、退職届を書く前に、一度相談することをおすすめします。
よくある質問
Q.最初に相談するなら誰がいいですか?
介護については、まず地域包括支援センターへ相談することをおすすめします。
仕事については、勤務先の管理職や教育委員会の担当部署へ相談しましょう。
介護と仕事の両方を整理することで、自分に合った選択肢が見つかりやすくなります。
必要に応じて成年後見制度という選択肢も知っておこう
介護が進み、親の判断能力が低下してくると、
- 銀行での手続き
- 不動産の管理
- 介護施設との契約
などが難しくなることがあります。
そんなときに役立つ制度の一つが成年後見制度です。
成年後見制度は、認知症や病気などで判断能力が十分でなくなった方を法律面・生活面から支援する制度です。
必要になる時期は家庭によって異なりますが、
「まだ早い。」
と思っているうちに準備しておくことで、将来の手続きがスムーズになることもあります。
私も介護を経験するまで、この制度について詳しく知りませんでした。
だからこそ、「必要になってから調べる」のではなく、「早めに知っておく」ことが大切だと感じています。
🔗
「親の介護と成年後見制度|申立手続きから後見人の役割までわかりやすく解説」(工事中)
よくある質問
Q. 親の介護が始まったら、教員を退職したほうがいいですか?
すぐに退職を決める必要はありません。まずは勤務先で利用できる介護休暇・介護休業などの制度を確認し、家族やケアマネジャーなどにも相談してみましょう。
介護サービスの利用や家族との分担、働き方の調整によって、仕事を続けられる場合もあります。
それでも両立が難しい場合は、家計や退職後の働き方も含めて考えたうえで、自分と家族に合った選択をすることが大切です。
Q. 介護休暇や介護休業を使っても、仕事と介護の両立が難しい場合はどうすればいいですか?
一人で抱え込まず、まずは勤務先や家族、ケアマネジャーなどに相談してみましょう。
介護サービスを増やす、家族で役割を分担する、働き方を調整するなど、退職する前に検討できる方法があります。
それでも両立が難しい場合は、退職後の生活費や今後の働き方も整理したうえで、退職という選択肢を考えていきましょう。
Q.成年後見制度は誰でも利用できますか?
成年後見制度は、認知症や知的障害、精神障害などにより判断能力が十分でない方を支援する制度です。
利用には家庭裁判所への申立てが必要です。
制度の利用を考える場合は、地域包括支援センターや司法書士、弁護士などへ相談すると安心です。
私が介護を経験して、一番伝えたいこと
介護は、教員生活の中でも大きな出来事でした。
思うように仕事ができない。
親のことが心配。
学校にも迷惑をかけてしまう。
毎日が不安でいっぱいでした。
でも今だから言えることがあります。
「一人で頑張らなくていい。」
介護は、誰かと比べるものではありません。
正解もありません。
家族の形も、仕事の状況も、一人ひとり違います。
だからこそ、自分たちに合った方法を見つけることが大切です。
もし今、あなたが
「もう限界かもしれない。」
そう感じているなら、
どうか一人で抱え込まないでください。
相談すること。
制度を知ること。
少し立ち止まって考えること。
それだけでも、未来は少し変わるかもしれません。
まとめ
親の介護が始まると、
「退職しかない。」
そう思ってしまうことがあります。
しかし、
- 制度を知る
- 家族と話し合う
- お金を整理する
- 働き方を考える
- 専門家へ相談する
この5つを確認することで、選択肢は広がります。
私自身も、介護を経験したからこそ、
「もっと早く知りたかった。」
そう思うことがたくさんありました。
この記事が、同じように悩んでいる先生にとって、小さな道しるべになれば幸いです。
よくある質問(FAQ)
Q.教員でも介護休暇は取得できますか?
はい。勤務先の制度に基づいて取得できる場合があります。まずは学校や教育委員会へ確認しましょう。
Q.親の介護が始まったら退職した方がいいですか?
必ずしも退職が最善とは限りません。
介護休暇や介護サービスなどを利用することで、仕事を続けられる場合もあります。
Q.介護と教員の仕事は両立できますか?
家庭の状況によって異なりますが、一人で抱え込まず、制度や介護サービスを活用することで両立を目指せる場合があります。

Q.教員を辞めても経験は生かせますか?
もちろんです。
教員として培った経験は、
- 家庭教師
- 児童発達支援
- 教育関連企業
- ブログ運営
- AIを活用した仕事
など、さまざまな分野で生かせます。
Q.成年後見制度はいつ検討すればいいですか?
親の判断能力の低下が心配になった段階で、一度地域包括支援センターや専門家へ相談してみましょう。
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