「教員を辞めたい」
そう思ったとき、多くの人は「辞めるべきか、それとも続けるべきか」で悩みます。
私自身、小学校教員として約30年間勤務する中で、何度もそのような思いを抱きました。
しかし今振り返ると、「辞めたい」と感じたからといって、必ずしも退職が正解だったとは限りません。
一方で、無理を続けた結果、心や体を壊してしまうケースもあります。
大切なのは、「今の自分がどの状態にあるのか」を冷静に見極めることです。
ここでは、教員を辞めるべきケースと、環境を変えることで改善するケースについて考えてみましょう。
今すぐ休養が必要なケース
まず最優先で考えるべきなのは、自分の健康です。
もし次のような状態が続いている場合は、退職を考える前に休養を検討してください。
- 夜眠れない日が続いている
- 朝になると学校へ行くのが苦痛
- 食欲がない
- 涙が出ることが増えた
- 頭痛や胃痛が続いている
- 休日も仕事のことばかり考えてしまう
- 子どもたちの前で笑えなくなった
責任感の強い先生ほど、「もう少し頑張れば何とかなる」と考えがちです。
しかし、心や体が限界を迎えてからでは回復に時間がかかります。
私自身、介護と仕事の両立に悩んでいた頃、「このままではどちらも中途半端になってしまう」と感じたことがありました。
健康を失ってしまえば、教員としても家族の支えとしても十分な力を発揮できません。
まずは休職や休暇制度の活用も含めて、自分を守ることを優先してください。
異動で改善するケース
教職そのものが嫌になったと思っていても、実は勤務校との相性が原因の場合があります。
学校によって、
- 管理職の方針
- 職員の雰囲気
- 保護者の地域性
- 校務分掌の負担
- 学校規模
は大きく異なります。
私も33年間の中で複数の学校を経験しました。
学校が変わるだけで働きやすさが大きく変わることを何度も見てきました。
ある学校では毎日残業していた先生が、異動先では生き生きと働いていることもあります。
今の学校が辛いからといって、教員という仕事全体が合わないとは限りません。
まずは「学校が合わないのか」「教職そのものが合わないのか」を整理してみましょう。
学校を変えるだけで解決するケース
特定の人間関係や業務負担が原因の場合は、学校を変えるだけで状況が改善することがあります。
例えば、
- 管理職との関係が悪い
- 特定の同僚とのトラブルがある
- 学年団の雰囲気が合わない
- 校務分掌の負担が極端に大きい
こうした悩みは、異動によって解決する可能性があります。
また、近年では働き方改革が進み、学校によっては業務改善に積極的に取り組んでいるところもあります。
「辞める」か「続ける」かの二択で考えるのではなく、
- 異動する
- 休職する
- 非常勤になる
という選択肢もあることを知っておくことが大切です。
実際、私も退職後は会計年度職員(非常勤講師)として働いています。
常勤時代と比べて時間的な余裕が生まれ、介護との両立もしやすくなりました。
働き方を変えることで解決できるケースも少なくありません。
教職そのものが合わないケース
一方で、教職そのものが自分に合っていない場合もあります。
例えば、
- 子どもと関わることが苦痛
- 人前で話すことが極端に苦手
- 学級経営に強いストレスを感じる
- 教育への興味や関心が持てない
- 毎日学校へ行くこと自体が辛い
こうした状態が長期間続いている場合は、無理に教職を続ける必要はありません。
教員経験で身につく力はたくさんあります。
- コミュニケーション力
- 説明力
- 企画力
- 問題解決力
- マネジメント力
これらは他の仕事でも十分に活かせます。
私自身、退職後に家庭教師やブログ運営など新しい挑戦を始めました。
教員を辞めることは、人生の失敗ではありません。
新しい働き方を選ぶ一つの選択肢です。
大切なのは「何から逃げたいのか」を見極めること
教員を辞めたいと思ったとき、まず考えてほしいことがあります。
それは、
「私は何が辛いのだろう?」
という問いです。
- 学校が辛いのか
- 人間関係が辛いのか
- 業務量が辛いのか
- 介護や子育てとの両立が辛いのか
- 教職そのものが辛いのか
原因によって取るべき行動は変わります。
私の場合は、教員の仕事が嫌だったのではなく、介護との両立を考えた結果、働き方を変える決断をしました。
だからこそ今も教育に関わり続けることができています。
教員を辞めるかどうかを決める前に、まずは自分が本当に苦しんでいる原因を整理してみてください。
その答えが見えてくると、次に進むべき道も少しずつ見えてくるはずです。


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