
「何を持っていけばいいのか分からない」

「教育実習では、どんな服装をすればいいの?」

「授業がうまくできなかったらどうしよう」
教育実習が近づくと、楽しみな気持ちと同時に、不安も大きくなるのではないでしょうか。
けれど、最初から授業が上手にできる実習生はいません。教育実習は、すでに完成した先生として働く場所ではなく、学校現場で先生の仕事を学ぶための時間です。
この記事では、元小学校教員で新採教員指導をしている立場から、教育実習前に準備しておきたい服装や持ち物、実習中に大切にしたい心構えについてお伝えしたいと思います。
教育実習の日程と学校のルールを確認しよう
最初に確認しておきたいのは、実習の日程と実習校のルールです。
学校によって、集合時刻や服装、持ち物などが異なります。大学から渡された資料と実習校からの案内をよく読み、分からないことは事前の打ち合わせで確認しましょう。
特に、次の項目は確認しておくと安心です。
学校の先生方は、授業や行事、子どもたちへの対応などで忙しくしています。確認したいことをメモにまとめておくと、短い時間でも聞きやすくなります。
教育実習にふさわしい服装を準備しよう
教育実習の服装で大切なのは、華やかさよりも清潔感と動きやすさです。
服装について実習校から指定がある場合は、その指示を優先してください。
初日・最終日・研究授業はスーツを基本に
初日や最終日、研究授業などでは、落ち着いた色のスーツを選ぶと安心です。
黒、紺、グレーなどのスーツに、白や淡い色のシャツやブラウスを合わせると、きちんとした印象になります。
スカートの場合は丈や動きやすさを確認し、パンツスタイルの場合も立ったり座ったりしやすいものを選びましょう。
実習中は、教室で子どものそばにしゃがんだり、一緒に活動したりすることが多くあります。見た目だけでなく、実際に動けるかどうかも大切です。
普段は清潔感のある動きやすい服装を
普段の服装は、実習校の雰囲気や担当する学年によっても異なります。
華美な色や大きな装飾、露出の多い服は避け、清潔感のある落ち着いた服装を心がけましょう。
迷った場合は、最初は少しきちんとした服装で行き、指導教員に確認してから調整すると安心です。
靴や体育着も忘れずに
学校では、教室用の上履きのほかに、体育館履きや外で活動するための靴が必要になることがあります。
体育の授業に参加する場合は、運動着も用意します。運動着の色や形に指定があるかどうかも、事前に確認しておきましょう。
暑い時期には、汗拭きタオルや着替えがあると便利です。
教育実習に必要な持ち物を準備しよう
持ち物についても、まずは大学や実習校から指定されたものを優先します。
そのうえで、次のようなものを準備しておくと安心です。
毎日持っていきたいもの
学校では、スマートフォンで時刻を確認できない場合があります。そのため、派手すぎない腕時計を用意しておくと便利です。
実習中は、指導教員から教えてもらったことや、子どもの様子、授業を見て気づいたことなどを記録します。ポケットに入る小さなメモ帳があると、すぐに書き留められます。
あると便利なもの
- 赤ペンと青ペン
- 付箋
- クリップ
- 書類を入れるファイル
- 予備のマスク
- 雨具
- 汗拭きタオル
- 必要に応じて着替え
学校では、プリントや資料を受け取る機会が多くあります。教科や日付ごとに整理できるファイルがあると、必要なものを探しやすくなります。
ただし、教材や文房具を最初からたくさん買いそろえる必要はありません。実際に必要なものは、担当学年や指導教員の方針によって変わります。
担当学年の教科書に目を通しておこう
担当する学年や教科が分かっている場合は、教科書に目を通しておきましょう。
すべての単元を詳しく勉強する必要はありません。どのような内容を、どのような順番で学ぶのかを知っておくだけでも、授業を参観するときの理解が深まります。
可能であれば、次のことを確認しておきましょう。
- 担当学年の教科書
- 実習期間中に学習する単元
- 学習指導要領の該当部分
- 大学で学んだ授業づくりの基本
- 指導案の書き方
インターネット上には、授業動画や指導案の例がたくさんあります。しかし、それを見ただけで授業を完成させようとすると、実習校の子どもたちや指導教員の方針に合わないことがあります。
まずは担当する単元の概要をつかみ、実際の子どもたちの様子を見てから、指導教員と相談しながら授業を考えていきましょう。
子どもとの関わり方を考えておこう
教育実習では、授業だけでなく、子どもたちとの日常的な関わりも大切です。
最初は緊張すると思いますが、まずは自分から明るく挨拶してみましょう。
子どもの名前を少しずつ覚え、朝の時間や休み時間、給食、清掃などでも積極的に関わることで、授業中だけでは分からない子どもの姿が見えてきます。
ただし、距離を縮めようとして、特定の子どもだけと親しくなりすぎないよう注意が必要です。また、子どもと個人的な連絡先を交換してはいけません。
子どもの写真や学校名、教室の様子、実習中の出来事などを、個人のSNSへ投稿することも避けましょう。悪気のない投稿でも、子どもや家庭、学校の情報が特定される可能性があります。
分からないことがあれば、自分で判断せず、必ず指導教員に確認してください。
実習校の先生への挨拶と相談を大切にしよう
教育実習では、指導教員だけでなく、多くの先生や職員の方にお世話になります。
出勤したときや退勤するとき、廊下ですれ違ったときには、自分から挨拶しましょう。名前を覚えてもらうことよりも、まずは自分から丁寧に関わろうとする姿勢が大切です。
指示や助言を受けたときは、メモを取るようにします。分からないことを曖昧なままにしたり、自分だけで判断したりせず、早めに相談しましょう。
先生が忙しそうで、声をかけにくいこともあるかもしれません。そのようなときは、次のように尋ねるとよいでしょう。
「お時間のあるときに、授業について相談させていただけますか」
「今日のうちに確認したいことがあります。いつ頃お伺いすればよいでしょうか」
質問したい内容をあらかじめ整理しておくと、先生も答えやすくなります。
指導を受けたときには、できなかった自分を責めすぎる必要はありません。まずは話を聞き、次の授業や行動でどう生かすかを考えることが大切です。
実習前から生活リズムを整えよう
教育実習中は、想像している以上に疲れることがあります。
早朝からの通学、慣れない環境、子どもとの関わり、授業準備、実習日誌の記入などが続くからです。
実習が始まる少し前から、早寝・早起きの生活へ切り替えておきましょう。通学経路も一度確認し、朝の混雑を考えて余裕のある出発時刻を決めておくと安心です。
実習中は、授業準備や日誌のために睡眠時間を削りたくなるかもしれません。しかし、睡眠不足が続くと、集中力が落ち、体調も崩しやすくなります。
すべてを一人で完璧に仕上げようとせず、時間の使い方についても指導教員に相談してください。
発熱や体調不良がある場合は、無理をして登校せず、決められた方法で早めに連絡しましょう。
教育実習で一番大切にしたい心構え
教育実習では、授業が思いどおりに進まないことがあります。
準備した発問に子どもが反応しなかったり、予定していた時間を超えてしまったりすることもあるでしょう。
けれど、それは珍しいことではありません。
大切なのは、失敗しないことではなく、なぜうまくいかなかったのかを振り返り、次に生かそうとすることです。
分からないことがあれば質問し、助言されたことを実際に試してみる。その繰り返しが、教育実習での学びにつながります。
また、指導案どおりに授業を進めることだけに集中すると、目の前の子どもの表情や反応が見えにくくなります。
「子どもはどこで困っているのだろう」
「どんな言葉をかけたら安心できるだろう」
そのように子どもの姿から考えることも、教育実習で学んでほしい大切なことです。
まとめ|完璧な先生になるための実習ではありません
教育実習前には、服装や持ち物、学校のルールを早めに確認しておきましょう。担当学年の教科書に目を通し、生活リズムを整えておくことも大切です。
ただし、事前にすべてを完璧に準備することはできません。
教育実習は、「すでに先生として完成しているか」を試す場所ではなく、学校で実際に見て、聞いて、経験しながら、先生の仕事を学ぶための時間です。
授業が思うようにできなくても、分からないことがあっても大丈夫です。
自分から挨拶すること、教えてもらったことを素直に受け止めること、そして目の前の子どもたちと丁寧に関わることを大切にしてください。
教育実習で経験したことは、教員を目指すうえでも、自分の将来を考えるうえでも、きっと大切な学びになります。


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