親の介護が始まっても、仕事は待ってくれません。
私自身、小学校教員として働きながら、親の介護に関わってきました。
担任は、授業中は簡単に電話に出られない。
急に「病院へ連れて行かなければ」と言われても、すぐには帰れない。
仕事が終わってから買い物をして、親に必要なものを届ける。
一つひとつは小さなことでも、それが毎日のように積み重なると、想像以上に大変でした。
そんな経験から感じたのは、
介護は、全部を家族だけでやろうとしないことが大切
ということです。
サービスや便利なものに頼るだけで、時間だけでなく気持ちにも少し余裕が生まれます。
この記事では、仕事をしながら親を介護した経験から「これは助かった」「もっと早く知っておけばよかった」と感じたサービスや便利なものをまとめます。
仕事と介護の両立で大変だったこと
介護というと、食事や着替え、排泄などの直接的な介助を思い浮かべるかもしれません。
でも、実際に仕事をしながら関わってみると、それ以外の細かな用事がたくさんあります。
- 日用品や介護用品の買い物
- 病院への付き添い
- 薬の管理
- ケアマネジャーや施設との連絡
- お金や通帳の管理
- 書類や手続き
- 親の様子を確認すること
「ちょっと買って届ける」だけでも、仕事をしていると大きな負担になることがあります。
だから私は、自分が行かなくてもできることは、できるだけ別の方法に置き換えることが大切だと思うようになりました。
① オムツなどの介護用品はネット通販を利用する
介護で定期的に必要になるものの一つが、オムツや尿取りパッドなどの消耗品です。
かさばるうえに、なくなるたびに買いに行くのは意外と大変です。
そこで便利なのが、Amazonや楽天市場などのネット通販です。
自宅ではなく、親の家へ直接届けてもらうこともできます。
定期的に必要なものなら、定期便などを利用すれば、
「そろそろなくなるから買わなくちゃ」
と考える回数そのものを減らせます。
介護では、この**「考えなくても届く仕組み」**がとても助かります。
② 食料品や日用品は宅配サービスを利用する
食料品やトイレットペーパー、洗剤なども、毎回家族が買って届ける必要はありません。
ネットスーパーや生協などの宅配サービスを利用すれば、自宅まで届けてもらえます。
親が自分で注文するのが難しい場合は、家族がスマートフォンから注文する方法もあります。
仕事帰りにスーパーへ寄って、大量の荷物を持って実家へ行く。
この時間が一つ減るだけでも、かなり違います。
③ 薬は「一包化」や薬局への相談で管理しやすくする
高齢になると、薬の種類が増えることがあります。
朝・昼・夕・寝る前。
薬によって飲むタイミングが違うと、本人だけで管理するのが難しくなることもあります。
そんなときは、かかりつけ医や薬剤師に相談して、複数の薬を1回分ずつまとめる**「一包化」**ができる場合があります。
「朝」「夕食後」などが分かるようにしてもらえることもあります。
家族だけで何とかしようとせず、薬局に
「本人が薬を管理するのが難しくなってきました」
と相談してみるのも一つの方法です。
④ 見守りサービス・見守り家電を取り入れる
離れて暮らしていると、
「今日はちゃんと起きているかな」
「何かあったらどうしよう」
と心配になることがあります。
だからといって、仕事中に何度も電話するのも難しいものです。
最近は、
- 見守りカメラ
- センサー
- スマートスピーカー
- GPS
- 電気や家電の使用状況を利用した見守りサービス
など、さまざまな選択肢があります。
ただし、カメラなどを設置する場合は、本人の気持ちやプライバシーへの配慮も大切です。
「監視するため」ではなく、
家族がお互いに安心して暮らすため
という視点で選びたいと思います。
⑤ ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談する
これは「もの」ではありませんが、私が特に大切だと思うものです。
介護が始まると、
「これはどこへ相談すればいいの?」
ということが次々に出てきます。
そんなとき、家族だけで全部調べなくても大丈夫です。
地域包括支援センターやケアマネジャーに相談すると、本人の状態や家庭の状況に合わせて利用できる制度や介護サービスを一緒に考えてもらえます。
特に仕事をしている場合は、
「日中は仕事で対応できません」
ということも、きちんと伝えておくことが大切だと感じました。
⑥ デイサービスやショートステイを利用する
介護サービスを利用することに、最初は抵抗を感じる家族もいるかもしれません。
でも、介護する側が仕事を続けるためにも、サービスを利用することは大切です。
デイサービスを利用すれば、日中の見守りだけでなく、食事や入浴、活動などの支援を受けられる場合があります。
ショートステイは、家族の仕事や用事、休息などのために短期間施設で過ごしてもらう選択肢です。
介護する人が休むことも、介護を続けるためには必要です。
⑦ お金の管理は元気なうちから考えておく
介護が進むと、買い物だけではなく、お金に関する問題も出てきます。
本人名義の口座から介護費用を支払いたい。
でも、本人が銀行へ行けなくなったり、意思確認が難しくなったりすると、家族だからといって自由に手続きできるとは限りません。
銀行によっては、本人が元気なうちに家族を代理人として登録できる制度などがあります。
将来のことを考えると、
- 通帳や口座の整理
- 公共料金などの支払い方法
- 銀行の代理人制度
- 任意後見制度
- 成年後見制度
などについて、本人が判断できるうちに家族で話しておくことが大切です。
⑧ 家族で情報を共有する
介護を一人で抱え込まないためには、家族間の情報共有も欠かせません。
「次の病院はいつ?」
「薬は変わった?」
「ケアマネさんから何と言われた?」
こうした情報が一人に集中すると、その人の負担がどんどん大きくなります。
家族のLINEグループや共有カレンダーなどを使って、
誰が・いつ・何をするのか
を共有しておくと、少し楽になります。
「便利なものを使う=手を抜く」ではない
仕事をしながら介護をしていると、
「もっと自分がやらなくては」
と思ってしまうことがあります。
でも、家族がすべてを背負う必要はありません。
ネット通販に届けてもらう。
宅配サービスを使う。
介護サービスを利用する。
専門職に相談する。
一つひとつは小さなことですが、その積み重ねが介護する側の時間と気持ちを守ってくれます。
私自身、仕事と介護を経験して感じたのは、
「自分でやることを増やす」のではなく、「自分がやらなくても回る仕組みを増やす」ことが大切
ということでした。
まとめ|介護を続けるために「頼れるもの」を増やそう
仕事と親の介護を両立するのは、簡単なことではありません。
だからこそ、
家族・介護サービス・地域・ネット通販・便利な道具。
頼れるものを一つずつ増やしていくことが大切です。
全部を完璧にやろうとしなくていい。
「これは自分がやる」
「これはサービスに任せる」
これから介護が始まりそうな方にも、すでに仕事と介護の両立に悩んでいる方にも、この記事が「こんな方法あるんだ」と知るきっかけになればうれしいです。
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